例年の事業活動目指す 水団連総会、水道展・要望など計画 マイクリップに追加
日本水道工業団体連合会(会長=木股昌俊クボタ会長)は4日に第55回通常総会を開き、昨年度の事業報告と決算、役員改選の3議案を決議した。
今年度の事業計画では、12月の水道展と1月の新年名刺交換会の開催、国会議員・関係各省に対する要望活動など、各種事業をできる限り例年通りに実施する方針を確認した。役員改選では副会長2名と監事2名が交代した。
令和2年度の事業報告は、新型コロナウイルス感染症による影響の説明が中心となった。仙台市での開催を予定していた水道展は、日本水道協会全国会議に合わせて今年12月に順延。例年の新年名刺交換会は東京・名古屋・大阪の3会場とも中止した。
政府の予算編成を見据えた各省への要望活動は、7月と3月に正副会長による陳情を計画していたが、事務局による要望書の提出にとどめた。会員向けの施設見学会なども中止となった。
そうした中で、11月には公明党の上水道・簡易水道整備促進議員懇話会が開いた懇談会に出席し、広域化やデジタル化の推進支援を要望した。ウェブ会議システムを活用し、講演会や恒例の「政府予算案を聞く会」も開催した。
また、昨年度は3者の入会と4者の退会があり、会員数は3月末時点で240となった。入会の内訳は、▽ヤマト(本社=前橋市、町田豊社長)▽岩城(可児市、文城弘社長)▽日本ステンレスタンク工業会(所在地=東京・新宿区、松久晃基代表理事)――の1団体2社(入会順)。
今年度は、政府の方針を踏まえた感染防止対策を図った上で、できる限り例年通りの事業を実施していく。水道展は12月1~3日に仙台国際センター(仙台市)で、新年名刺交換会は1月6日に東京會舘(東京・千代田区)、7日に名鉄グランドホテル(名古屋市)とシティプラザ大阪(大阪市)でそれぞれ開催する予定。要望活動や講演会・見学会についても、手法を含めて実施を検討していく。
任期満了に伴う役員改選では、理事10人と監事2人が交代した。
新任役員は次の通り。
【理事】古川徹(水道機工)▽山口賢二(メタウォーター)▽柴原智裕(水道バルブ工業会)▽内田勉(全国上下水道コンサルタント協会)▽梅沢昭仁(三機工業)▽佐々木潤(積水化学工業)▽庄村昌明(中日本建設コンサルタント)▽久保淳一(前澤化成工業)▽谷合祐一(前澤給装工業)▽松久浩幸(森松工業)【監事】小田仁志(清水合金製作所)▽毛綿谷聡(明電舎)
総会終了後の理事会では正副会長と専務理事の選任が行われ、新任理事から水道機工の古川氏とメタウォーターの山口氏が副会長に選任された。木股会長、新任の2人を除く8人の副会長、宮崎正信専務理事は留任となった。
あいさつした木股会長は、パンデミック終息やSDGs達成に向けた課題解決のために「水関連事業はエッセンシャル、なくてはならない事業として世界中で必要とされている」とし、そうした中で「会員企業の皆さまが〝水インフラの持続のための課題解決に貢献していくという覚悟〟をあらためて持つことが重要だ」と呼び掛けた。
◇ ◇
議事に先立ち、長年にわたり水道界の振興や水団連の事業運営に貢献した会員・個人に対する表彰が行われた。
受賞者は次の通り。
【感謝状】《入会30年》エヌ・ティ・ティテレコン▽水道マッピングシステム《同20年》ヴェオリア・ジェネッツ▽ウォーターエージェンシー▽第一高周波工業▽ダイモン▽月島テクノメンテサービス《同10年》アウマジャパン▽ニイミ▽堀場アドバンスドテクノ▽三菱電機プラントエンジニアリング▽リオン
【表彰状】《役員20年》亀田宏(東京設計事務所)《役員10年》西原幸志(西原環境)《委員10年》竹内良一(アズビル金門)▽出川寬和(安部日鋼工業)
表彰式には、受賞者を代表して水道マッピングシステムの保坂幸尚代表取締役副社長が出席。木股会長が感謝状を手渡した。