AquaーLISTを公表 厚労省・JWRC、施設の維持・管理新技術を掲載 マイクリップに追加
厚生労働省と水道技術研究センター(JWRC)が連携して取りまとめを進めてきた「水道施設の点検を含む維持・修繕に関する新技術事例集」(AquaーLIST)が1日、JWRCのHPで公表された。
現時点で掲載されているのは5~6月に民間企業から応募があった6件の新技術で、特徴とともに導入事業体の実績やコメントなども紹介されている。9月末で締め切った第2回応募分は1月上旬の掲載を予定、10月からは第3回の募集を開始しており、継続的な掲載内容の充実が見込まれる。
AquaーLISTは、水道法の改正で「水道施設を良好な状態に保つための点検を含む維持および修繕」が事業体に義務付けられたことや、インフラ分野での新技術活用を促す政府方針などを受けて始まった厚労省とJWRCの連携事業。点検・維持・修繕・保全などの効果的な実施を支援するため、民間企業の有用な新技術や具体的な手法、活用事例を取りまとめ、ウェブ上で公表することとしていた。
公表と同時に掲載された新技術は、5月10日から6月末にかけての第1回募集で、▽NJS▽日立製作所▽フソウ▽フジテコム▽メタウォーター▽阿南電機――が申請した6件。内容については、学識者と事業体で構成する新技術事例集検討委員会が掲載前の審査を行った。なお、検討委の委員長は長岡裕東京都市大学教授が、事務局はJWRCが務めている(その他の委員は非公表)。
事例集の目次となる一覧では、それぞれの技術が対象とする施設・設備を7項目の「水道施設の分類」で、点検/維持/修繕/保全といった目的を5項目の「技術区分」で整理している。加えて「クラウド」「台帳」「漏水」といった多くのキーワードが設定されており、ニーズや関心に応じた技術を見つけやすい。
PDF形式による各技術の詳細は、いずれも全2ページで簡潔にまとめられている。記載項目のうち「特徴」では、開発経緯や優れた点、適用範囲、導入効果などを把握できる。「導入事業者」「導入事業者からのコメント」には具体的な事業体名や時期、経緯、感想などが掲載されており、他事業体が導入を検討する際などの活用が期待される。