水管橋点検で新プロ発足 JWRC AquaーBridge、新技術を実証、事例集に マイクリップに追加
3日の発足式で
水道技術研究センター(JWRC)は3日、新技術による水管橋点検をテーマとする研究プロジェクト「AquaーBridge」を発足させた。新技術情報の収集・整理や実際の水管橋での実証実験を行い、来年度中に事例集を作成する方針。同日時点では民間企業13社、7事業体らが参加しており、委員長には東京都市大学の長岡裕教授が就任した。
3日に開かれた発足式での説明によると、発足の背景には水道法改正と昨年10月の水管橋崩落事故があるという。改正水道法では、水道事業者に水道施設の適切な維持・修繕が義務付けられた。和歌山市での水管橋事故は、点検作業の重要性や効率化の必要性を顕在化させる契機となった。
そこでAquaーBridgeプロジェクト(正式名称=水道施設の新たな点検手法等に関する研究)では、水管橋を主な対象とし、点検等に関する新技術の情報収集・整理と、新たな点検手法等に係る事例集の作成を大きな目的として研究を進める。実証実験では、参加事業体の水管橋を実験フィールドに、新技術や他分野で実績のある技術が適用できることを確認していく。
発足時点で参加が決定している事業体は▽仙台市▽埼玉県▽千葉県▽東京都▽神奈川県内広域水道企業団▽横浜市▽神戸市――の7事業体で、今後も申し込みを受け付ける。なお、さまざまな視点での課題や要望を収集するため、事業体の規模は問わないとしている。
参加企業は次の通り。
NJS▽NTTビジネスソリューションズ▽管総研▽コスモ工機▽三信建材▽大成機工▽多久製作所▽デック▽日水コン▽日本ヴィクトリック▽フソウ▽ミライト・ワン▽明和工業
また、オブザーバーとして厚生労働省と日本水道協会も参加する。