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2023年619日 (月) 版

〝最後の厚労大臣賞にふさわしい〟 日本水大賞、地域自律管理型水道への支援 マイクリップに追加

柏木さん(中央左)、牛島研究主幹(中央)、内山さん(中央右)

 日本水大賞厚生労働大臣賞に富良野高校・富川高校・北海道立総合研究機構・白石航希氏による活動が選ばれた。

 北海道内で多く見られる住民が自分たちで管理する水道「地域自律管理型水道」に対して、地元高校生が北海道立総合研究機構とコラボし支援するもの。富良野高校は科学部の活動として、同校のモデルを取り入れた富川高校は総合の授業の一環として、▽管路情報のデータベース(GIS)化▽水質の分析▽成果の提供――に取り組み地元に貢献。いずれも役所が全面的に活動を支援した。

 13日の発表会の講評で浅枝隆審査部会長は「これからますます深刻化してくる地域の水道事業を支える意味で非常にいいトリガーでありアイデア」で、厚労大臣賞の最後を飾るにふさわしい活動だと評価。審査部会委員の水道技術研究センターの安藤茂理事長も心強い活動とコメントした。

 富川高校3年の柏木花音さんは「古い地図からのデータ化など、みんなで苦労したことが名誉ある賞として認められたことが嬉しい」、富良野高校3年の内山萌さんは「当部には今年1年生が入らず、他校との統合予定もあり、今後活動の持続が不明瞭な面がある。受賞によって活動が続く可能性が少しでも高まると思うので嬉しい」とコメント。活動を牽引し、当日の受賞や発表を見守った同機構の牛島健研究主幹は「講評の中で、今後の日本の水道を考える上で一つの重要なモデルだと評価いただけたのが嬉しかった。本活動は多くの方々のご協力あってのもの。引き続き、地域の強みを生かした仕組みづくりを進めたい」と決意表明した。

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