珠洲・輪島に浄水装置 キッツグループ、生活用水確保に貢献 マイクリップに追加
能登半島地震によって断水が生じた珠洲市と輪島市で、キッツグループの可搬式膜ろ過浄水装置が水の確保に貢献している。急遽のトラック輸送で現地に設置した清水合金製作所の「アクアレスキュー」は、最大で日量50㎥の処理が可能。逆洗機能も搭載しており、稼働開始後は自動運転で生活用水を供給し続けている。
珠洲市ではアクアレスキュー2台とオプションの活性炭ユニットを健康増進センターに設置。付近を流れる若山川の水を処理し、自衛隊が設置した避難所の風呂やトイレで使用した。この支援はキッツと災害時緊急支援プラットフォーム(PEAD)との協定に基づくもので、珠洲市からNGO法人ピースウィンズ・ジャパンを経由してキッツグループに要請があった。
PEADはIT業界の経営者・投資家個人を中心とした災害支援のための人的ネットワーク。発災時には会員からの拠出やクラウドファンディングによって資金を集め、支援品を確保・無償提供する。キッツとは昨年6月に緊急支援協定を締結し、有事の際にはキッツグループが可搬式浄水装置・浄水器を提供することとしていた。
輪島市では児童館に1台を設置し、側溝に流れ込む湧水を原水として活用。浄水処理後の水は水道水質基準の濁度2度以下、色度5度以下をクリアしており、トイレや風呂、洗濯などに使われているという。