一層の管路業務効率化へ POLITEC、臨時理事会で中間報告 マイクリップに追加
配水用ポリエチレンパイプシステム協会(POLITEC、髙山純会長)は11月26日、都内で中間報告臨時理事会を開催し、今年度前半の協会活動や需要動向等が報告された。DX等のソフト面にもより力を入れ、施工業務や発注業務の効率化等につなげていく方針。
昨年度の協会活動で、概算数量設計のHPPE管算定方式や推奨工具制度、スクイズオフ工法、HPPE管維持管理システム、レベルアップ施工講習会メニュー作成等、HPPE管を取り巻く周辺ソフトの充実化が図られた。
この流れに沿い、国土交通省が今年公募した「水道分野における革新的技術実証事業(A―JUMP)」に対し、「次世代のスマート高機能水道管路を構築するために」と題する技術提案を行った。
具体的な内容は、HPPE管施工情報管理システムによる業務の効率化や概算数量設計発注方式による発注業務の簡素化・効率化、新樹脂(PE100RC)を用いたHPPE管の高性能化と最適設計等。
耐震性評価検討委員会は昨年12月に改訂版の耐震設計手引きを取りまとめた。1月の能登半島地震による地滑りでの被害を受け、同委員会が地震動以外の検討要素としてきた地盤変状(一方向ずれ)に対するHPPE管路の設計基準と限界性能値を今後、技術報告書として取りまとめていく計画。
冊子「水道配水用ポリエチレン管路の100年寿命の検証」については、最近の経年管掘上調査結果や講演会での質疑応答結果等を盛り込んだ改訂を行う予定。
事業体から50×40、50×30のサドル付分水栓の規格化の要望があったことを受け、協会規格「PTC B20(サドル付分水栓)」の改正を検討する。
止水工法の「スクイズオフ工法」は、口径150mmの開発を進め、年度内のプロトタイプ完成をめざす。
維持管理マニュアルの全面改訂版は、今年度中に完成の予定。
分水EFサドル(止水タイプ)の施工マニュアルの改正も進める。
今年度の第1四半期の布設延長は、昨年度同期比9%増の1320kmとなった。
冒頭、髙山会長は「今年度は、これまでに3事業体での新規採用、同じく3事業体での本格採用、4事業体での採用口径拡大、8事業体での限定・試験採用があり、順調に推移している。過去に講習会を受講された施工会社等の皆さまの施工品質の維持・向上のための『レベルアップ講習会』等の活動に力を入れているところであり、今後も水道管路の安全性確保に努めていきたい」とあいさつした。
