非開削2工法で更新 静岡県企業局、実演施工見学会を開催 マイクリップに追加
静岡県企業局はこのほど、アクアインテック横地工場で水道用管きょ更生工法「アクアリバース工法(反転更生工法)」および「ポリライナーU工法」の実演施工見学会を開催した。
同局が取り組んでいる「令和7年度静岡県ウォーターイノベーション共創支援事業」の一つ(水道管路の保守)に、日本水道管路更生技術協会の開発会社であるアクアインテック、管清工業、フソウの3社が採択されたことを受けて実施したもの。県内水道事業体を中心に約40人が参加した。
3社は、水道・工業用水を対象に、設計・製作・施工から品質管理まで一貫した管路更生事業を提供している。水道は、老朽化加速、財源不足、施工制約で都市部の幹線道路や河川横断部を中心に水道管路の更新が停滞し、急増する老朽管に対応が追い付いていない。このため「掘らない更新」の普及・定着に向けたアクアリバース工法およびポリライナーU工法の開発・実証実験を進め、予防保全におけるコスト低減と工期短縮を目指している。
アクアリバース工法は、ガラス繊維とポリエステルフェルトから成る柔軟な反転ホースに、熱硬化性樹脂を含浸させた更生材を用いる技術。中大口径・曲管に対応し、ドラム式反転機で更生材を既設管内に反転挿入し、空気圧で拡径。蒸気で加熱・硬化させることで、FRP製の連続管を形成するもの。
ポリライナーU工法は、U字形に折り畳まれた高密度ポリエチレン(PE100)製の更生材をウインチで既設管内に引き込んだ後、蒸気で加熱・成形して円形に復元する技術。小口径・22.5度までの曲管に対応し既設管内に樹脂製の連続管を形成するもの。
同日の見学では、同局水道企画課の永野大輔課長が「水道管の老朽化対策は、水道事業体が抱えている共通の課題だと思う。本施工が皆さまの事業の一助となるものであれば幸い」とあいさつ。
アクアインテックの石塚満取締役(管路システム事業部長)は、法定耐用年数40年を超過した管路が増加する中、国交省では水道管更生工法のガイドライン化が検討されていることを踏まえ、「水道管更生工法を活用した老朽化対策の促進を考えている」と述べ、デモ施工を参考にしてほしいと話した。
実演施工は、地上に設置した45度の曲がりが4カ所ある伏越形状の模擬管(φ300)でアクアリバース工法を実施。加圧による拡径で既設管との隙間が無い状態で密着させ、加熱硬化した更生材の冷却工まで行った。伏越形状では、蒸気施工に伴い発生する凝縮水(ドレン水)が底部に滞留しやすい。今回は更生材の端部から伏越底部までドレンチューブを挿入し排水を試み成功した。
またポリライナーU工法の実演施工では、地上部に設置したダクタイル鋳鉄管を模擬管路(φ150)として実施。蒸気を送り、U字形が円形に戻るまで作業した。
講評で同局の青山直司参事は、期待通りの技術だと高く評価した上で「開発に当たり、実際のフィールドを活用してもらいたい。地産地消が確立できれば非常に有意義だ」と語った。
