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講習会の開催増に対応 POLITEC総会、スクイズオフをPR マイクリップに追加

2023/05/18 産業 業界団体

 配水用ポリエチレンパイプシステム協会(POLITEC、土和広会長)は4月18日、都内で第30回理事会および令和5年度定例総会を開催。通水中のHPPE管を任意の箇所で止水でき、布設後の分岐工事等を容易とする「スクイズオフ工法」の事業体への提案、事業体等からの要望増加に応じた技術講習会・施工講習会開催や問い合わせ対応の拡充等を柱とする5年度活動計画案等を審議し決定した。

 昨年度は技術講習会を33回、施工講習会を60回開催し、それぞれ1057人(前年比494%)、2279人(同165%)が参加した。技術講習会の開催数増加や問い合わせ増加に対応するため、9月には「技術対応SWG」を設置した。

 HPPE管の新規採用事業体は18、本格採用は22、口径拡大は16、限定・試験採用が11。φ150の採用が進んだことが特徴という。

 また、「水道配水用ポリエチレン管の耐震設計の手引き」の改訂に向けてWGを5回開催。工学的な議論が活発化し開催回数が増えたという。主な改訂内容は▽許容ひずみ値見直し(上方修正)▽埋設下での常時荷重の算定▽地盤変状に対する変位吸収能力の検討▽地震被害調査と耐震性試験データの追加――で、今年度開催予定の第3回「第二次耐震性評価検討委員会」で確定させる。

 今年度は冊子「水道配水用ポリエチレン管路の100年寿命の検証」について、樹脂管の長期内圧に対する強度設計に関するJIS規格の内容・解説や経年管掘上調査の結果、Q&Aなどを盛り込んで改訂する予定。スクイズオフ工法に関しては、要望が増えているφ150向け工具の開発を検討する。昨年度協議を開始した環境対策WGでは、「POLITEC版SDGsゴール目標」やカーボンニュートラルを基軸とした数値データ等の見える化に努め、HPPE管リサイクル受け入れ協力会社の増加にも取り組む。

 「概算数量設計のHPPE管算定方式」についても報告があった。役員改選では土会長をはじめ全役員の再選を決めた。

土会長

 あいさつした土会長は、日水協の「水道協会雑誌」の検査実績に基づく管種別布設延長に触れ、「令和3年度のφ200以下の実績で、HPPE管が占める割合は49.3%とほぼ半分にまでなった。昨年度は大都市や県庁所在地、中核市での採用が相次いだ。乾いた土に水が浸み込むように、ここから周辺事業体への波及が期待される」と話し、「昨年日本水道協会が改訂した『水道施設耐震工法指針・解説』におけるHPPE管の耐震管としての記載が参考扱いから正式なものになったことも後押しになると思う」と期待を寄せた。


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