日本水道新聞 電子版

2024年28日 (木) 版 PDF版で読む 別の日付を表示
2024年28日 (木) 版

給水拠点 一目で共有 NAWS作成のツール、能登支援で活用 マイクリップに追加

 能登半島地震に対する日本水道協会中部地方支部(支部長都市=名古屋市)による七尾市、珠洲市の応急給水活動の効率化に、名古屋市とともに活動する外郭団体・名古屋上下水道総合サービス(NAWS)がグーグルマイマップ機能を活用して作成した「応急給水一覧」が貢献している。給水車を差配する側にとっては拠点が追加されるごとの更新や各隊への情報共有を、活動する側にとってはその確認等を容易にし、それぞれの負担を軽減させている。

 応急給水一覧は地図アプリのグーグルマップ上に応急給水先や給水基地(注水拠点)をプロットしたもの。応援隊にはQRコードで共有され、スマートフォンやPCから位置情報を確認できる。PCからはリスト一覧の閲覧も可能。

 応援隊を差配する現地本部は、追加や閉鎖など日々変化する給水拠点等の情報をPCで更新し、各隊の配置を検討した上で、前日夜に活動予定表を提供している。共有は中部地方支部の各隊には情報共有ツール「ChatLuck(チャットラック)」を用いている。

 活動開始当初は給水拠点等の追加や差配を紙ベースで行ってきた。そのため応援隊側も毎朝7時に金沢市企業局内の現地本部に出向き、差配側と当日の活動内容を打ち合わせてから出動する必要があった。応急給水一覧を活用することで、各隊は宿舎から活動先に直接向かえるようになり、これに伴い本部側も業務開始時刻を遅らせることができるようになるなど、双方の業務効率化や負担軽減につながった。

 さらに一部の拠点については、応援隊が現地活動の際に撮影した写真や注意事項などの情報をマップに付与している。これにより差配側も具体的な状況を把握でき、後続部隊などへの情報共有が容易になった。また、給水拠点の位置関係を俯瞰できるようになったことで、給水量の不足する拠点に近隣で活動する部隊を回すなど、より効率的な指示が可能になったという。

 応急給水一覧は1月10日以降に出発したNAWSの第1次・2次応援隊が、現地の状況を見て、活動を効率化・サポートするべく本部と調整して急遽作成したもの。既存の「グーグルマイマップ機能」を活用したことで、基本的には施設ごとに検索・登録するだけで利用でき、費用もかからなかった。

 給水拠点の登録は1地点当たり数分で行える。写真の撮影・格納は約30地点で1日程度、事業体で共有するためのマニュアル作成には1時間程度を要した。登録は40地点程度からスタートし、現在は70地点超の拠点を登録しているという。


この記事を見た人はこんな記事も見ています

地方行政の過去記事一覧

×
ようこそ、ゲストさん。
新規会員登録 ログイン 日本水道新聞 電子版について