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グループ一体で展示会 キッツ、東京会場に3000人超来場 マイクリップに追加

入場制限がかかるほどの盛況

 キッツグループは10日、バルブを中心としたグループ各社の製品・サービスを横断的に紹介する「キッツコンベンション2024」を東京国際フォーラムで開いた。独自の展示会は35年ぶりの開催。代理店・販売店・コンストラクターを中心に国内外から関心を集め、来場者数が3000人を超える大盛況となった。17日には大阪会場として梅田サウスホール(大阪市)で同様のコンベンションを開催した。

 展示エリアは企業別ではなく、建築設備・機械装置、水処理、半導体、機能性化学といった市場別に区切り、それぞれのエリアにグループ各社の商材が混在する形をとった。上下水道や半導体工場の中でどんな製品が使われているかを示すパネルや、企業としての歩みをまとめたヒストリーコーナーでも、各社が足並みを揃えてグループ一体での展示をなしていた。

EF継手一体型のバルブ

 建築設備のエリアでは、建物配管の省力化・簡易施工を実現する製品として、キッツと東洋バルヴが提供する「エスロハイパーAW用ゲートバルブ・ボールバルブ」を大きくPRした。バルブと高密度ポリエチレン管継手をあらかじめ一体化させた構造が特徴で、バルブソケットを使わずに、EF(電気融着)接合で給水管路を構築できる。

2社の水処理装置

 水処理のエリアでは、清水合金製作所の可搬式膜ろ過装置「アクアレスキュー」と、東洋バルヴのAOP(促進酸化処理)を利用した水処理装置「ピュアキレイザー」の実機を並べて展示した。アクアレスキューは能登半島地震で被災した珠洲市の避難所に設置され、河川水を浄化することで生活用水の確保に活躍しており、この事例紹介が多くの来場者の目を引いていた。清水合金製作所はそのほか、各種のソフトシール仕切弁、伸縮可とう構造を持たせた「耐震補修弁」の可動デモ機、あらゆるフランジに対応する耐震補強部材「マルチガスケット」などを出展した。

 製品需要の高まりが顕著な機能性化学(ファインケミカル)のエリアでは、PFAライニングバルブのラインアップを披露した。接液部が特殊なフッ素系樹脂でライニングされているため、腐食性や油性を持った流体にも対応し、化学反応による有機物や金属イオンの溶出も防げるという。キッツの担当者は、ボール・バタフライ・ダイヤフラムといった幅広い種類のバルブを取り揃えていることを強調していた。


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