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TC224の動向報告 水団連・国際委、国内への影響を議論 マイクリップに追加

2024/10/03 産業 業界団体
上野委員長

 日本水道工業団体連合会(水団連)は9月11日、日本水道会館で第94回海外委員会を開催。国際標準化専門委員会・ISO/TC 224(飲料水、汚水および雨水のシステムとサービス)の最新の活動状況が報告され、その中で、特に水道産業界における影響が大きいとみられる内容について議論した。

 冒頭、委員長をNJS地球環境本部の上野修作環境エンジニアリング部長とする提案に全会一致で合意した。

 同専門委における8月31日現在の規格策定状況等について、日立製作所の舘隆広氏、クボタの吉見暁氏、横河ソリューションサービスの渡邉彩花氏が報告。

 うち、WG1(用語と定義)では、未定義用語を追加した規格改訂に向けた投票が進行中。

 WG6(上下水道アセットマネジメント)のうち、水道・下水道のアセットマネジメント事例集が編集中。水需要マスタープラン(評価方法)も作業原案を編集中。気候変動に適応した水源や水需要量の評価・管理規格についてドイツから提案があり、同プランを報告書(TR)から技術仕様書(TS)に格上げ。既存区域の水需要評価に重点が置かれているといい、国による状況が異なることから、同プランの作成を注視しているところという。

 同じくWG6の都市の水損失管理プロジェクトでは、イスラエルからの「管路内部の検査方法」の新規格提案に対し、日本は事例集が未完で時期尚早と反対し、独・仏も同調している模様。

 現在、議論が特に活発というWG15(スマート水管理)では、9月まで期限が延長された優良事例公募に対し、日本からは「配水小管スマートメータ」(東京都)と「IoT活用ポンプ設備点検効率化」(福岡市)を提案。新規格案として、中国から「下水道システムのスマート管理ガイドライン」、韓国と豪州から「人工知能(AI)技術を統合したスマート飲料水サービスガイドライン」の提案があり、委員会内で投票中という。

 WG16(気候変動への適応)では、作成中の規格目次案の要点(仮訳)が示された。

 同専門委の総会は、来年6月に対面で開催予定(開催国未定)。

 作業部会のうちWG7は来年7月にヴァーチャルで、WG15は今年11月に中国・南京で開催予定という。

 コスモ工機の中里謙介海外事業課長からは、今年8月にカナダ・トロントで開催された2024年IWA(国際水協会)世界会議・展示会についての報告があった。

 次回の委員会は、来年3月に開催予定。


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