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新たな動き加え15年ぶり JWRC、浄水技術ガイドライン改訂 マイクリップに追加

センターの過去の共同研究成果も反映

 水道技術研究センター(JWRC、安藤茂理事長)は2月25日、15年ぶりとなる「浄水技術ガイドライン」の改訂に向け、第1回改訂委員会の初会合を都内で開いた。委員長に伊藤雅喜芝浦工業大学工学部非常勤講師、副委員長に山村寛中央大学理工学部人間総合理工学科教授を選任した。

 委員会では改訂のコンセプトと趣旨、執筆体制と作業分担、スケジュールと進め方、完成品の配布方針と頒布形態などについて議論を交わした。来年度中の発刊を目指し、改訂作業がスタートを切った。

 冒頭あいさつに立った安藤理事長は、ガイドラインの改訂にいたる経緯や委員会の設置について触れ、さらに「水道界ではPFAS問題やDXなど新たな動きも出てきている。今回の改訂ではこれまでの産官学共同研究の成果などをベースに、原水水質に対応した浄水方法の選定や浄水施設の更新・再構築など、新たな動きも盛り込んだ改訂にしていきたい」と改訂の意義を述べた。

 改訂のポイントとして、前回の目次構成を大きく変えず、「日本水道協会で発行する『水道施設設計指針』との重複部分の記述方法を検討する」「A―MODELSプロジェクトなどの共同研究成果や最新の技術知見を加える」「過去の共同研究作成の事例集をまとめる」とした。

 議事では、原稿執筆フロー案、今後のスケジュールについて確認した。

 委員からは「事例集などを入れて、小規模事業体でも使えるようにしていきたい」「読み手からの視点なども大事」「これまでのガイドラインの配布先などを確認したい」など多くの意見が挙がった。

 今後、委員会で12月までに4回の会合を開き、年内に原稿を完成、来年度中の完成を目指す。

 委員、オブザーバー、執筆企業は次の通り。

 ▽委員長=伊藤雅喜芝浦工業大学工学部非常勤講師▽副委員長=山村寛中央大学理工学部人間総合理工学科教授▽学識者委員=神子直之立命館大学理工学部環境都市工学科教授▽事業体委員=佐々木隆元阪神水道企業団、相澤貴子元国立公衆衛生院、富井正雄元神奈川県内広域水道企業団

 ▽オブザーバー=都丸敦日本水道協会工務部技術課長▽オブザーバー(執筆幹事)=須田康司水ingエンジニアリング事業本部PE技術第一統括部PE技術一部副部長、根本雄一前澤工業環境R&D推進室技術開発センター長、田中宏樹西原環境技術統括部設計部副部長

 ▽執筆企業(15社)=オルガノ、クボタ、神鋼環境ソリューション、水道機工、水ing※、月島JFEアクアソリューション、東芝インフラシステムズ、西原環境※、日立製作所、日立プラントサービス、フソウ※、前澤工業※、明電舎、メタウォーター、理水化学(※は幹事企業)


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