TC224の参画状況共有 水団連、海外委員会で報告 マイクリップに追加
日本水道工業団体連合会(水団連)は10月20日、都内で第97回海外委員会を開催。国際標準化の専門委員会であるISO/TC224(飲料水、汚水および雨水のシステムとサービス)の直近の活動状況について委員から報告があり、審議した。
森岡泰裕専務理事は「本日は、ISO/TC224での活動状況、ならびに先日開催されたIWA・ASPIRE会議の開催状況の二つを報告させていただくので、ご審議をお願いする」とあいさつした。
はじめに、委員長にNJSの佐藤謙太郎執行役員地球環境本部副本部長を選出した。
議事では、ISO/TC224における各WGの活動の中で、特にWG6(アセットマネジメント)とWG7(危機管理)、WG16(気候変動適応)等を日立製作所インダストリアルAIビジネスユニット水・環境事業統括本部の舘隆広水事業部シニアアドバイザが、WG15(スマート水管理)を横河ソリューションサービス環境システム本部の渡邉彩花氏が報告した。
今年のISO/TC224総会(第19回)は、カナダ・トロント市で6月23~27日に開催。水道関係では、東京都水道局と横浜市水道局から4人、水団連から3人が現地にて対面会議に参画し、さまざまな提案を行うなどして存在感を示している。
うち、WG6では、イスラエルの提案により「水損失の低減・管理事例集(ISO 24594)」を作成中。2022年、各国が自らの指針類を提出した際には、日本は日本水道協会の「水道維持管理指針」を提出。今年7月には、わが国の耐震管・継手や管路更新事例を提出した。
また、イスラエル提案の新規格「管路内部の検査方法」の議論においては、日本は全国水道管内カメラ調査協会と連携して意見を提出している。
WG16では、2020年から「気候変動への水サービスの適応」指針(ISO 24566)の策定に努めてきた。評価の原則、および雨水、下水道は策定を終え、現在、「飲料水サービス(ISO 24566―3)」が発行待ちの状況。WG16は、この規格の発行後に解散する見込みで、それ以降の気候変動関連の協議は必要に応じて対応していくという。
WG15では、「スマート水管理 優良事例集」(ISO/TR 25371)を開発中。これまでの事例応募は14件で、うち日本からは「配水小管スマートメータ」(東京都水道局)と「IoT活用ポンプ設備点検効率化」(福岡市)を提案している。
また、「AI技術を統合したスマート飲料水サービスと管理」指針(ISO 25288)も現在、作業原案(WD)を審議中。同案には70件の意見が寄せられたが、うち日本からの意見が43件を占める。
また、総会では、新規に「水道システムにおける一時的な圧力管理実施指針」「オンサイト下水システムの計画、製造、建設の原則」「都市の下水処理施設のエネルギー消費管理指針」が、また改訂では「水道のアセット管理指針」「水の効率的管理システム―使用指針を含む要件」が提案されており、今後、委員会内投票にかけられるなどの対応が取られる。
横河ソリューションサービス環境システム本部の山下邦夫海外ビジネス部長は、今年9月29日~10月3日の5日間、ニュージーランド・クライストチャーチ市で開催された第10回「IWA(国際水協会)―ASPIRE(アジア太平洋地域)会議・展示会」の開催状況を報告。今回は、50カ国・地域から約2300人の参加があり、参加者数は過去最多となった。
基調講演は、同国環境省のアリソン・コリンズ科学顧問とコペンハーゲン大学のキャサリン・リチャードソン教授が行い、世界の水質面の課題とその解決策について紹介し、特に水質悪化による生物多様性の喪失や食糧危機、経済的衰退等について言及したという。
論文発表は、口頭論文で約180件、ポスター発表で約130件あり、日本からは、日水協、水道技術研究センター、日本下水道新技術機構、札幌市水道局、仙台市水道局、東京都水道局、横浜市水道局、名古屋市上下水道局、大阪市水道局からの発表があった。
次回のASPIRE会議はフィリピン・マニラ市で2027年10月25~30日に開催されること、シンガポール国際水週間2026が来年6月15~19日に開催されることも案内されたという。

