5題の多様な講演 POLITEC、大阪で講演会 開催 150人が参加 マイクリップに追加
配水用ポリエチレンパイプシステム協会(POLITEC、髙山純会長)は4日、大阪市内で第13回講演会を開催し、水道事業体やコンサルタント等から約150人が参加した。国土交通省・総務省からの行政説明、神戸大学大学院工学研究科の鍬田泰子教授によるわが国の水道事業における地震対策の変遷と課題、岡山市水道局における水道配水用ポリエチレン管(HPPE管)についての取組み、POLITECの最新の活動など、幅広い内容で講演が行われた。
冒頭、髙山会長は「管路の老朽化、多発する災害、人手不足、物価上昇、環境配慮等の水道事業の持続化に向けた数々の課題に対し、協会として一層の貢献を進めたい」とあいさつした。
国交省水道事業課の舩橋康史課長補佐は、水道事業の基盤強化について講演。昨今の上下水道の老朽管の事故を受け、上下水道の戦略的再構築や災害対応力強化が命題となっていることを挙げた。
総務省公営企業経営室の関口美波水道・工業用水道事業係長は、水道事業の現状と課題について講演。水道事業を公営企業制度や地方財政の枠組みから説明し、持続可能な経営基盤強化への方策を示した。
岡山市水道局配水部西管路整備課工事第2係の山田哲史副主査は、同市におけるHPPE管関連の取組みを大きく分けて二つ紹介。
一つ目はHPPE管の採用とその拡大。採用に際して職員から挙がった他企業工事に起因する事故や溶剤浸透等の懸念について、局内の試験場で大勢が参加する中で試験を実施し、懸念払しょくにつながったことを挙げた。
二つ目のHPPE管用の不断水割T字管耐震型の開発では、地震時の液状化や道路崩壊で発生するおそれがある「回転」による通水阻害の懸念に関し、官民連携にて回転防止機構を備える製品を開発し、今年度完成。POLITEC規格にも盛り込まれたことを挙げた。
POLITECの塩浜裕一技術委員長はHPPE管の最新動向として、令和6年能登半島地震における仮設配管としての活用とともに、今後、経年管の評価や仮設管の再利用性などの研究を進める方針も紹介した。
最後に鍬田教授は「次世代に向けた水道づくり~地震対策や維持管理の観点から~」と題し講演。
送水管等の基幹施設の脆弱性が広域断水を長期化させる最大要因であることが昨今、改めてクローズアップされる中、神戸市では20年かけて「大容量送水管」を完成させるなど、甚大な被害を一度受けた事業体の多くは強靱化に努めてきていることを紹介。災害復旧における原形復旧で非耐震管を布設してしまう課題も挙げた。
今後については、個々の小規模事業体だけでは限界があり、全体を見通したシステムづくりが不可欠とした。






