一層の活用拡大目指し アイスピグ工法、累計500例を突破 マイクリップに追加
アイスピグ研究会(新宿区、松井正樹会長)は4月20日、3月24日に「アイスピグ管内洗浄工法」での洗浄事例が累計で500例を超えたことを報告した。
同工法は、英国・ブリストル大学で誕生し、2011年にわが国へ導入されたもの。水(H2O)と食塩(NaCl)のみで作られた特殊アイスシャーベット(SIS)が管の形状に沿って進み、せん断力で内部の汚れをこすり取り、剥がれた汚れや夾雑物を氷に包んで管外へ排出する工法となっている。折れ曲がった管や口径が変化する管、伏せ越し部でも洗浄できるほか、内面損傷や詰まり、破損を起こさないため老朽化した管にも利用できる。長距離管でも3時間程度で洗浄し、加工後の洗浄水量も大幅に減らすことが可能。
同工法による洗浄は、同年11月に東亜グラウト工業(新宿区、山口乃理夫社長)浦安技術センターでの洗浄が国内初。2019年の「第3回インフラメンテナンス大賞・優秀賞」受賞以降に普及が加速し、3月24日に実施した高知県黒潮町の配水管洗浄をもって、初洗浄から14年4カ月で累計500例超えを達成した。これまでの総洗浄距離は272.9km、使用されたSISの総量は1700t超となっている。
同研究会は今後も、施工体制の強化と普及活動を継続し、全国の維持管理現場における課題解決に寄与する技術として、さらなる活用拡大を目指すとしている。
累計500事例突破に当たり、コメントを寄せた松井会長は関係者に深謝を表明した。その上で、「水道インフラの老朽化が進む中、初期の機能を維持していくためには、適切な維持管理を推進することが重要」と強調。同工法による洗浄が、管の劣化進行を低減させるだけではなく機能回復を図れる点や劣化診断の前段作業として有用である点を挙げ、「インフラマネジメントにおける重要なツールとしてお役に立てるもの」と認識を示した。最後に「当研究会は、これまで以上に技術向上と普及に精励し、インフラの強靱化に貢献できるよう取り組んでいく」と決意表明し、締めくくった。