DBOで基幹施設強化 クボタら企業グループ、新浄水場が7月稼働予定 マイクリップに追加
クボタ東北支社を代表企業とする企業グループが弘前市より受注したDBO方式の「樋の口浄水場等建設事業」(事業期間=令和2年4月~23年6月)では、設計および建設工事について、「新樋の口浄水場」の稼働後に実施する一部の付帯工事が令和9年1月末まで続くものの、運転管理業務が今年7月から始まる予定で進捗している。
同市の基幹施設である「樋の口浄水場」や、同浄水場の水源・岩木川の取水設備である「岩木川取水ポンプ場」、原ケ平地区へ送水する施設である「常盤坂増圧ポンプ場」は、建設から半世紀が経過し老朽化が顕著となっており、耐震性能も不足している。
同事業は、これを踏まえて同市が合理的な施設整備の検討を実施し、長期的な視点からコスト縮減と安定的な運転を図るために、前記した3施設の設計および建設工事ならびに約90施設の運転管理業務をDBO方式にて発注したもの。
設計および建設工事は、クボタ・東芝・佐藤工業・NJS・東京設計・弘新建設・弘南建設特定建設工事共同企業体が請け負い、6月までを目途に試運転等を並行して行っている。
運転管理業務は、クボタ・クボタ環境エンジニアリング・東芝インフラテクノサービス・佐藤工業が出資する特別目的会社(SPC)が7月から運転監視や保守点検等を開始。
「新樋の口浄水場」の建設により7月以降、人口減少等による水需要の減少傾向を踏まえ、計画浄水能力を現在の6万㎥/日から3万8000㎥/日に縮小する。排水処理方式は、天候に左右される天日乾燥床から機械脱水方式へ変更。浄水工程では、従来の粉末活性炭、凝集沈澱、急速ろ過に、クリプトスポリジウム(耐塩素性生物)対策として紫外線処理を加える。
また、既存の「樋の口浄水場」は耐震性能が不足しているが、「新樋の口浄水場」は現在の耐震基準により建設地点で想定される最大規模の地震動が発生しても、機能に重大な影響を及ぼさない強靱な施設になる。浸水対策としては、国で想定する最大の降雨量において岩木川が氾濫しても、設備が浸水し、浄水機能が失われないよう防水扉などの対策を施す。また、現在有する非常用自家発電設備の連続運転時間は約1日だが、内閣府等の指針や東日本大震災の経験を踏まえ、3日以上連続運転が可能となる。