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2024年28日 (木) 版

被害大 管路復旧が難航、液状化地区は機能回復優先 能登半島地震 マイクリップに追加

 能登半島地震における上下水道施設の復旧に当たっては、珠洲市や液状化被害を受けた内灘町の一部地区などを除いて浄・送水機能の確保が図られてきた中、配水管や給水管の被害の大きさが浮き彫りとなってきた。

 5日の石川県災害対策本部員会議では、能登半島北部6市町の首長が水道復旧状況を共有した。

 このうち断水が継続する事業体の中で最も給水戸数が多い七尾市では、県の用水供給事業が一部通水したものの、送配水系統の被害の大きさが復旧作業の進捗に影響している。輪島市では、この日の報告時点で断水解消率7%。坂口茂市長は「苦戦している」とした。志賀町は復旧率が約70%に達したものの、稲岡健太郎町長は「今後伸びが鈍ると予想される」との見通しを示した。

 また同日、石川県の馳浩知事は、内灘町や七尾市の和倉温泉等で甚大な被害をもたらした液状化の現状と復旧・復興における課題について会見。最も影響を受けたインフラの一つに上下水道を挙げ、見通しを説明した。

 液状化による顕著な被害を受けた内灘町の水道は、管の破断の影響で宮坂地区の一部、西荒屋地区、室地区の570戸で断水が続く。下水道施設では、管路の53%が被災し、西荒屋地区と室地区では使用停止が続く。

 馳知事は、同町の上下水道の復旧について〝上下水道一体での早期復旧〟を強調。断水解消に合わせ、下水道の復旧を行っていく。特に被害が大きい西荒屋地区はバイパス管によって上下水道の機能を回復していく。

 水道は、日本水道協会石川県支部の応援により、2月末までに県道部の配水本管を応急復旧し、完了エリアから町道部の配水支管の漏水調査・修繕を行う予定。下水道は、国土交通省や日本下水道管路管理業協会、県外自治体等の応援を受け、点検が完了次第、順次応急復旧を行っている。

 また、西荒屋地区などの液状化地域のインフラと住宅の復旧については、用地境界が不明確になったことや面的な復旧のあり方の検討など多様な課題を有している。

 今後、市町による地域住民の意向調査等を踏まえた復旧方針の決定に対して、県や国が後押ししていくことになる。

 馳知事は、東日本大震災における千葉県内での前例も踏まえながら、科学的な判断の重要性を強調し、国による液状化の調査や技術的・財政的支援などを要請した。


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