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世界初の試みに熱視線 東亜グラウト工業、AI連帯実証 米国で紹介 マイクリップに追加

久留米市のパッケージ化事例を紹介

 東亜グラウト工業(山口乃理夫社長)は、昨秋に米国デンバー市にてオプティマティクス社、スエズ社が提供するソリューションユーザー向けに開かれた会合にて、水道管路漏水探知・調査・診断・更新計画立案を包括した「水道管路AI技術連帯実証」を紹介した。

 AIやデジタル技術先進国である米国においても、複数のデジタル技術・サービスを連携させた水インフラ管理ソリューションは前例がないとのことで、聴講者らは熱心に耳を傾け、多くの質問を寄せていた。水道分野での業容拡大を目指す同社にとって、海外の水道事業関係者から良好なリアクションが得られたことに手応えを感じたようだ。

 水道DXに取り組む企業としてのブランドイメージの浸透や定着を目指すべく、今後も国内外で同様の周知活動に取り組んでいく考え。

 今回の会合は、特殊アイスシャーベットで管内洗浄を行う「アイスピグ管内洗浄工法」を保有するスエズ社、スエズ社のグループ会社でありAIによる管路劣化予測・更新計画立案ソフト「アセットアドバンス」を保有するオプティマティクス社の2社共催により毎年開かれているもので、デンバー市の水道事業体やコンサルタント関係者らが出席。2日間にわたり計15の講演が行われた。

 東亜グラウト工業の講演セッションでは、同社が久留米市を舞台に実施している実証事業を紹介。管路GISデータのクレンジングから人工衛星による漏水探知、AIを活用した管路劣化診断、そして管路更新計画の最適化までをワンパッケージ化する世界初の試みで、GISデータクレンジングを手がける応用技術社、管路ストックの状態監視・評価ツールを保有するオートデスク社の2社と共同で進めている。従来は管路調査から更新計画立案まで5年もの期間を要していたものを、実証では約半年で完了することを目標にしている。


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