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NJSら、マダガスカルの業務受託 水需要増に合わせ拡張 マイクリップに追加

2025/05/19 産業 企業 国際

 NJSはこのほど、4社からなる共同企業体の一員として、マダガスカル共和国の水・衛生省からトアマシナ市における上水道システムの拡張・改善計画に関するコンサルティング業務を受託したと発表した。

 同国第2の都市であるトアマシナ市の人口は、2022年の推計で約50万人。2033年には現在の約1・5倍となる約76万人への人口増加が予測されており、水需要の大幅な増大が見込まれている。

 一方で、トアマシナ都市圏への安全な水へのアクセス率は約40%と極めて低く、水需要量に対する供給量の不足が深刻となっている。

 既設のファラファティ浄水場は、フランス植民地政府が1929年に建設したもの。2000年に一部のろ過施設の改造を行ったものの、竣工から100年近くが経過しているため、老朽化が深刻な状況にあるという。送配水施設も老朽化が進んでおり、無収水率は約40%と高い値を示している。

 これに対し、同国では、同浄水場の拡張と送配水管の整備を行い、トアマシナ市における早期の水供給量の増大を図る計画としている。

 具体的には、同浄水場の既存浄水施設(能力=2万1000㎥/日)の改良および浄水施設の新設(能力=9000㎥/日)では、取水施設(3万1900㎥/日)の新設、浄水施設(沈澱・ろ過池、9000㎥/日)の新設、浄水池(2000㎥)の新設、配水ポンプ設備(3万3000㎥/日)の新設、薬品注入設備の新設、排水処理設備の新設を実施する。

 送配水本管の更新工事では、同浄水場から国道5号までの管路(DIPφ500×4.0km)の新設(既設管接続4カ所)を実施する。

 同事業のコンサルティングサービスにおいては、詳細設計、入札補助、施工監理等、ならびにソフトコンポーネント(運営・維持管理等に係る技術指導)を実施する。

 JICA(国際協力機構)では、水道施設整備に係る無償資金協力の活用を前提とする支援としており、同事業に先立って2022年8月~2024年5月まで準備調査を実施しており、同社も調査に参画している。

 共同企業体(受注者)の代表者はTECインターナショナル、構成員は三祐コンサルタンツ、建設技研インターナショナル、NJS。

 履行期間は、2028年9月30日まで。


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