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広域連携、モデル地域で課題抽出 国交省、検討支援の概要を公表 マイクリップに追加

2026/05/28 総合 国土交通省
モデル地域の位置

 国土交通省水道事業課は20日、令和7年度「水道の広域連携に向けたモデル事業(概要版)」をHPで公表した。市町村の域を超え、広域連携手法(事業統合および経営の一体化等)の導入・実施を検討している水道事業・簡易水道事業・水道用水供給事業者から4カ所のモデル地域を選定。提供資料等での検討を踏まえ、広域連携の案件形成に対する課題抽出と解決方策・事業スキームの検討支援を行い、概要を取りまとめた。今後の広域連携の検討で参考にするよう求めている。

 人口減少社会の到来で水道事業等を取り巻く経営環境の悪化が予測されている。国交省では、持続可能な水道サービス運営を実現するため、運営に必要な人材確保や施設の効率的運用、経営面でのスケールメリットの創出等を可能とする広域連携を推進している。

 この支援事業では、モデル地域からの提供資料等での検討を踏まえ、広域連携の案件形成に対し、課題抽出や解決方策・事業スキームの検討支援を行うことを目的としている。

 モデル事業の支援対象は、令和7年6月に実施した国交省からの募集に対して応募があった地域の中から「事業統合や経営の一体化に関する検討を含むか」「市町村の域を超えた連携に関する検討を含むか」などの視点で絞り込んだ。

 これにより▽奥州金ケ崎行政事務組合(奥州市、金ケ崎町を含む)▽山形県長井市(白鷹町、飯豊町を含む)▽埼玉県(県内一部市町村)▽島根県(県内全市町村、県企業局)――がモデル地域の支援対象に選ばれた。モデル地域ごとで、広域連携検討の進み具合が異なるため、支援方針は、各モデル地域へのヒアリングを通じて決定した。

 奥州金ケ崎行政事務組合のモデルは、胆江広域水道用水事業におけるたんこう浄水場3期工事を中心とした広域的な施設再編に対し、事業運営の一体化(経営の効率化または事業統合)の有無による交付金の効果を試算するもの。交付金の交付期間である令和16年度までの事業計画を整理し、事業運営の一体化を実施しない水道施設再編推進事業との比較を示した。

 山形県長井市のモデルは、表流水を水源として浄水処理を行っている津島台浄水場(白鷹町)、小白川浄水場(飯豊町)を廃し、長井市の平野浄水場または平山浄水場に振り替える統廃合案を検討するもの。想定される3パターンを示すとともに最適案を比較。今後推進する上での留意点などを整理した。

 埼玉県のモデルは、水道用水供給事業者を中心に近隣事業者間の多様な広域化を検討する第6ブロック全域(東松山市、滑川町、嵐山町、小川町、吉見町、鳩山町、ときがわ町、東秩父村)において、連携を目指した検討の第一ステップとするもの。埼玉県企業局と技術連携に関する協定を締結した事業者であり、第6ブロック全域での経営の一体化を希望する「ときがわ町」を検討対象とした。法定耐用年数を経過した七重川浄水場を更新するケースについて、交付金の有無を反映した財政シミュレーションを実施し、検討結果や効果を確認するとともにスケジュール案などを示した。

 島根県のモデルは、全県単位で経営の一体化を目指すもの。広島県や奈良県の事例を統合後の組織の姿の参考とし、本部機能と支所機能に分類することで組織再編を図り、業務量過多の解消につなげる狙い。現状の業務量分析と経営の一体化による業務量変化を試算した結果や、上下水道一体化組織とする場合の課題整理、財政シミュレーション作成支援の結果などを示した。

 なお同日付で、都道府県水道行政担当課長と大臣認可水道事業・水道用水供給事業者に対して事務連絡を発出し、今後の広域連携の検討に当たっての参考にするよう呼び掛けている。...(残り-166文字)


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